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Author:ひとり応援談
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| 警察が来た!!(その5:最終回) |
前回記載したように、大変な一日を終えた後、相当な期間が経過した。
事件の推移を心配していたクライアントからは、その後も「どうなった?」と連絡が度々あったが、「特に何の連絡もありません」と答えざるを得なかった。
ある日、1本の電話がクライアントからあった。検察官送致となった(送検された)、とのこと。
刑事訴訟法246条 司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。
「速やか」でも何でもない。「特別の定め」は知らない。
「やっぱり、刑事さんには信用してもらえなかったのか?」、「それとも内容が理解できなかったのだろうか?」と思った。 「もし起訴されたら、どうなるのだろう?」、「自分は、証人か参考人か、いずれにしても何らかの形で刑事裁判に出廷しなければならないのだろうか?」
検察官送致から数ヶ月した後に、担当検察官から一本の電話が事務所に入った。 「2〜3、ご質問したいのですが、宜しいでしょうか?」 私「勿論です。」
検察官の質問は、実に当を得たものであり、私が二言三言を答えると、歯切れ良く、こう言った。
「なるほど。大変良く解りました。」 爽やかな受け答えだった。
程なく、クライアントには検察庁から一通の書面が届いた。
「不起訴処分」
この結果、私にしてみれば至極当然のことである。が、思い返せば不思議な点が多い。何故、特許権侵害罪を理由に、捜査機関がしかも強制捜査をしたのだろう。告訴があったとしても、何故。
特許を取った権利者(特許権者)により警察に提出された一通の告訴状によって、警察が強制捜査をしてくれるとすれば、権利者にとって、こんなにありがたいことはない。国の費用をかけて捜査をしてくれるからだ。特許権者が、自ら証拠を収集する必要はない。
しかし、嫌疑をかけられた側への真理的・経済的影響は、決して少なくはない。 もうずいぶん前のことではあるが、この事件を通して、特許の恐ろしさを改めて知ると同時に、国家権力の威力をまざまざと見せ付けられた。
「特許権侵害罪」という刑事罰が明文の規定として存在するのは事実であるとしても、一般の人々の中で、こうした刑事罰の存在を知る人は少ないだろう。 私が体験したこれらの事案が、今後多発するとは到底考えられない。
しかし、民事訴訟が継続している中で、悪質な取引が繰り返されている場合には、刑事罰が問われる可能性が皆無とは言えない。
他方、商標権侵害の場合には、事案を見て警察が動くことは珍しくは無い。 (気をつけましょう!)
(完)
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