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ブランドって、何だろう?(その3)
2008/04/24 19:44 [Thu]
category:ブランド論
CIMG1502.jpg

先日、大阪へ出張した。その帰りに、わざわざ天王寺から道頓堀まで出かけ、「くいだおれ人形」を写真に納めてきた。7月8日で閉店するようだ。

私と同じ目的か、雨の降る中、何人もの人たちが人形の前で「ピース」をしていた。

現在、この人形の行く末がどうなるのかが、世間の関心事である。聞けば、100人(社?)以上の購入オファーがあると言う。大阪人は、大阪の象徴とも言えるこの人形が、外部に買われてしまうことも危惧しているようだ。

私は、これを機に「食事でも」と思い、店内を覗いてみた。
だが、万席である。閉店が伝えられる以前から、ずっと満員だったかは知らないが、閉店を聞き、皆ドッと押し寄せたのではないか。

さて、この「くいだおれ人形」、飲食店の「くいだおれ」としては、これまでどのような価値があったのだろうか。皆、大阪に来た記念として写真を撮るばかりで、飲食をしなかったと想像すれば、そして、そのことが今回の閉店につながったと仮定すれば、苦々しい話ではないか。

「時代に合わなくなった」と言うのが、今回の閉店の理由だとも伝えられている。確かに、道頓堀は、どちらかと言えば若い人たちが多い通りだ。“北”とは違う。店舗の外観、料理のメニューを見ても、若い人たちがターゲットの店ではない。以前は、きっと沢山のオジサンが道頓堀を歩いたのだろうし、若い人も和食を食べたのだろう。そして、皆、この「くいだおれ人形」を目印に、お店に足を運んだ時代があった筈である。その意味では、お店のブランドの象徴が、この「くいだおれ人形」であった筈である。

では、貴方だったらこうした時代の変化(外部環境の変化)にどう対応しただろう?
店舗の外観や、メニューを若者志向に変えて行っただろうか?

大阪はおろか日本全国にも浸透した「くいだおれ人形」、「くいだおれ」は、そのネーミングからも、若者志向のネーミングではない。お店も洒落た欧米の外観にすることは勿論物理的には可能だろう。
しかし、それまで培われたブランドイメージとは大きく乖離する。

(もっとも、一階は、「洋食コーナー」である。時代に合わせようとした努力は見られる)

かと言って、「くいだおれ人形」を撤去するとか、新たなネーミングをお店の名前とするとか・・・。

どこからか、「冗談ではない!」と聞こえてきそうだ。もし、このお店がそんなことをしたとすれば、大阪人は勿論、日本人全員から何を言われるか分からない。
しかし、売上は上がらない。大阪を象徴し、日本全国で知られた「くいだおれ人形」のお店が、閉店を余儀なくされた。

お店のオーナーの悩みはいかばかりかだったか。察するに余りある。

今回の閉店は、「くいだおれ人形」と言う著名ブランドによる自縛から、オーナー自らを開放する、という決断ではなかったのだろうか。

私としては、「お疲れ様でした!!」と言いたい。


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